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Raspbian最新カーネルでRTCの不具合が解消

RasPi2でリアルタイムクロック RTC-8564NB を使用する」で発生していたhwclockコマンドの不具合は、最新カーネル(4.0) へのアップデートにより、あっさり解消しました。 ハードウェアも、ショットキーバリアダイオードを介しバックアップ用ボタン電池を接続。 本来の使い方ができるようになると思っていましたが…。

clock

NTPサーバへのネットワークを切断した状態で起動すると、システムクロック・ハードウェアクロック共に初期化される現象に悩まされました。 アラームを設定しシャットダウンしてみると、指定した時間にアラーム出力は出ているので、どうやら、起動時に初期化されているようです。

hさんのサイトを参考にhwclock.shを修正してみましたが改善されず、さまざまなサービスや起動コマンドを停止しながら現象を確認しました。

結局、時刻合わせの為に有効となっているNTPデーモンが、上位サーバと通信できない時にシステムクロック・ハードウェアクロックを初期化していたことがわかりました。

NTPデーモンを停止し、代わりにNTPクライアントのntpdateをインストール。 1時間毎に実行する様cronへ設定し、システムクロック・ハードウェアクロックの問題は全面解決となりました。

OSインストール直後からのRTC設定手順です。

  1. /boot/config.txtへ
    dtoverlay=i2c-rtc,pcf8563 を追加
  2. /etc/modulesへ
    i2c-dev
    rtc-pcf8563 を追加
  3. /etc/rc.localへ
    hwclock -s を追加
  4. fake-hwclock
    ntp を無効化
  5. ntpdate をインストール
  6. cronへ
    ntpdate -v ntp.nict.jp を設定し定期実行

 

参考にさせていただいたサイト

Raspberry Piにリアルタイムクロックをインストールする

ntpdate – 日付と時刻をNTPサーバーと同期 – Linuxコマンド

 

 

RasPi2でリアルタイムクロック RTC-8564NB を使用する

RasPi2に切り替えてから特に大きな問題はなく安定して動作していますが、ある時、hwclockコマンドが使えないことが発覚しました。 現在、RTCに役割はありませんが、電源制御の予定もあり、なにより気持ちがよくありません。

RTC-8564NB

どうやら、デバイスの設定方法がデバイスツリーというものに変わった為の様でした。

例によって、フォーラムに情報がありました。 「PI2でRTC PCF8563が動作しない

この情報によると、hwclockの最新バージョンをコンパイルしてインストールするというものです。 実際の手順は…

  1. /boot/config.txt に dtoverlay=i2c-rtc,pcf8563 を追加
  2. hwclockの最新バージョンをダウンロード・コンパイル
    wget https://www.kernel.org/pub/linux/utils/util-linux/v2.26/util-linux-2.26.1.tar.gz
    tar zxvf util-linux-2.26.1.tar.gz
    cd util-linux-2.26.1
    (apt-get install gcc)  ※gcc導入済みであれば不要
    ./configure –without-python –without-systemd –without-ncurses
    make hwclock
  3. hwclock-rtc.cファイルを編集(debugオプション使用時の修正)

必要に応じ、util-linux-2.26.1の下に生成されたhwclockコマンドファイルを /sbin へコピーします。

手順3.の修正ですがこちらを参考にhwclock-rtc.cファイルを編集後、コンパイルを実行しましたが、debugオプション使用時のエラーは修正されませんでした。

若干の問題はあるものの、hwclockコマンドやアラームの操作が可能となりました。 RasPi2はシャットダウン状態からの起動に必要なリセット端子が外部に引き出されていない為、その辺りが今後の課題です。

 

※displayコネクタの横にリセット端子がありました。  2015.5.6追記

※hwclockコマンドは完全と言える状態ではありませんが、アラームについては、シェルスクリプト(alarm.sh) を使用して設定することにより実用上問題ない状態にはなりました。 2015.5.17追記

参考:http://d.hatena.ne.jp/payapara/20090626/1246029897

※カーネルの更新で不具合は解消しました。 「Raspbian最新カーネルでRTCの不具合が解消」 2015.7.19追記

 

RTC関連コマンド

ハードウェアクロックを表示
hwclock -r
ハードウェアクロックをシステムクロックと同期
hwclock -w
RTCの状態表示
cat /proc/driver/rtc
RTCアラームのリセット
echo 0 > /sys/class/rtc/rtc0/wakealarm
RTCアラームを60秒後に設定
echo +60 > /sys/class/rtc/rtc0/wakealarm
UNIXエポックからの経過時間を表示
cat /sys/class/rtc/rtc0/since_epoch

 

リアルタイムクロック RTC-8564NB で起動する

ESAの彗星探査機「フィラエ」が電力喪失、スリープモードに移行

探査機にとって電力は命です。 フィラエは太陽光パネルに光が当たれば、復活の可能性がありますが、電力源としてバッテリーしか持たないハウスローバーは、それを消費してしまえば、活動できなくなります。 少しでも長くバッテリーを持続させるための制御に利用する計画で、RTCを搭載しました。

RTC-8564NB

RTC-8564NBは、分、時、日、曜日を指定できるアラームと0~255秒(または分)を設定できるタイマーを内蔵しています。 その出力としてINT端子がLowレベルとなるため、Raspberry Piのリセット端子と接続することで、シャットダウン状態のシステムを起動することができます。

RTC_INT配線

RTCのINT端子部分の配線

 

P6の1番ピンへ接続

P6の1番ピンへ接続

I2C接続後、ハードウェアクロックデバイスとして登録します。

/etc/modules-load.d/rasberrypi.conf へ
rtc-pcf8563 を、追加
echo pcf8563 0x51 > /sys/class/i2c-adapter/i2c-1/new_device を、実行する。

これで、hwclockコマンドが使用できるようになります。

ところが、システムモジュールとして登録すると、I2Cコマンドで直接操作ができなくなります。 (pythonでは可能なようですが…)

今回は、アラーム設定を直接操作したいので、システムモジュールには登録しません。 (システムモジュールとして登録されていて、一時的に外す場合は modprobe -r rtc-pcf8563 を実行)

PHPで、RTCを設定するスクリプトを作成しました。

<?php
//RTC SET v1.1 2015.1.11 spacelab
//ハードウェアクロックとして設定されている場合は
//タイムゾーンはUTCが使用されています。
//本スクリプトはJSTとして動作しますので、事前に
//時刻設定を行って下さい。

date_default_timezone_set('Asia/Tokyo');
setlocale(LC_ALL,"ja_JP.UTF-8");

$i2cadd = 0x51; //デバイススレーブアドレス

$msk3 = 0x07;
$msk5 = 0x1f;
$msk7 = 0x3f;
$msk8 = 0x7f;
$bit2 = 0x02;

if($argv[1]){ //パラメータチェック
 $sw = $argv[1];
}else{
 $sw = "-d";
}

switch ($sw){
 case "-d":
 //RTC時刻の取得
 //レジスタの読み込み
 $r_sec = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x02"));
 $r_min = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x03"));
 $r_hou = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x04"));
 $r_day = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x05"));
 //$r_wek = exec("i2cget -y 1 0x51 0x06");
 $r_mon = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x07"));
 $r_yea = substr(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x08"),2) + 2000;

 //不要ビットをマスク
 $r_sec = dechex($r_sec & $msk8);
 $r_min = dechex($r_min & $msk8);
 $r_hou = dechex($r_hou & $msk7);
 $r_day = dechex($r_day & $msk7);
 $r_mon = dechex($r_mon & $msk5);

 $timestamp = mktime($r_hou,$r_min,$r_sec,$r_mon,$r_day,$r_yea,0);
 echo strftime("%c\n",$timestamp);
 break;

 case "-s":
 //RTC時刻をシステムタイマーと同期
 $r_yea = date('y');
 $r_mon = date('m');
 $r_day = date('d');
 $r_wek = date('w');
 $r_hou = date('H');
 $r_min = date('i');
 $r_sec = date('s');

 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x08 0x".$r_yea);
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x07 0x".$r_mon);
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x06 0x".$r_wek);
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x05 0x".$r_day);
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x04 0x".$r_hou);
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x03 0x".$r_min);
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x02 0x".$r_sec);

 $timestamp = mktime($r_hou,$r_min,$r_sec,$r_mon,$r_day,$r_yea,0);
 echo strftime("%c\n",$timestamp);
 break;

 case "-w":
 //RTCをシステム時刻に設定
 //レジスタの読み込み
 $r_sec = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x02"));
 $r_min = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x03"));
 $r_hou = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x04"));
 $r_day = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x05"));
 //$r_wek = exec("i2cget -y 1 0x51 0x06");
 $r_mon = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x07"));
 $r_yea = substr(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x08"),2) + 2000;

 //不要ビットをマスク
 $r_sec = dechex($r_sec & $msk8);
 $r_min = dechex($r_min & $msk8);
 $r_hou = dechex($r_hou & $msk7);
 $r_day = dechex($r_day & $msk7);
 $r_mon = dechex($r_mon & $msk5);

 $timestr = "$r_yea/$r_mon/$r_day $r_hou:$r_min:$r_sec";
 exec("date --set='".$timestr."'");
 echo exec("date")."\n";
 break;

 case "-as":
 //アラーム時刻の設定
 if($argv[2]){
 if($argv[2] =="m"){$a_cas = "0x09";}
 if($argv[2] =="h"){$a_cas = "0x0a";}
 if($argv[2] =="d"){$a_cas = "0x0b";}
 if($argv[2] =="w"){$a_cas = "0x0c";}
 if($argv[3]){
 $a_val = hexdec($argv[3]);
 }else{
 $a_val = 128;
 }
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd $a_cas $a_val");
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x01 0x02");

 }else{
 //アラームセット
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x01 0x02");
 echo "アラームセットしました\n";
 }
 case "-a":
 //アラーム時刻の表示
 $a_set = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x01"));
 $a_min = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x09"));
 $a_hou = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x0a"));
 $a_day = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x0b"));
 $a_wek = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x0c"));

 if ($a_min >=128){$a_min_on = "無効 ";}else{$a_min_on = "有効 ";}
 if ($a_hou >=128){$a_hou_on = "無効 ";}else{$a_hou_on = "有効 ";}
 if ($a_day >=128){$a_day_on = "無効 ";}else{$a_day_on = "有効 ";}
 if ($a_wek >=128){$a_wek_on = "無効 ";}else{$a_wek_on = "有効 ";}

 $a_min = dechex($a_min & $msk8);
 $a_hou = dechex($a_hou & $msk7);
 $a_day = dechex($a_day & $msk7);
 $a_wek = dechex($a_wek & $msk3);

 echo "アラーム設定";
 if (dechex($a_set & $bit2) == 2){echo " 有効\n";}else{echo " 無効\n";}
 echo "Minuite: $a_min_on $a_min\n";
 echo "Hour : $a_hou_on $a_hou\n";
 echo "Day : $a_day_on $a_day\n";
 echo "Week : $a_wek_on $a_wek\n";
 break;

 case "-ar":
 //アラームリセット
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x01 0x00");
 echo "アラームリセットしました\n";
 break;

 case "-ts":
 //タイマーの設定
 if($argv[2]){
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x0f $argv[2]");
 if($argv[3]){
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x0e 0x83");
 }else{
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x0e 0x82");
 }
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x01 0x01");
 }else{
 echo "パラメータが足りません\n";
 }

 case "-t":
 //タイマー情報の表示
 $t_cnt = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x0e"));
 $t_dat = hexdec(exec("i2cget -y 1 $i2cadd 0x0f"));

 echo "タイマー設定";
 if ($t_cnt >=128){echo " 有効\n";}else{echo " 無効\n";}
 if ($t_cnt & 1){$clock = "分";}else{$clock = "秒";}
 echo "Timer: $t_dat $clock\n";
 break;

 case "-tr":
 //タイマーリセット
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x01 0x00");
 exec("i2cset -y 1 $i2cadd 0x0e 0x00");
 echo "タイマーリセットしました\n";
 break;

 case "-h":
 case "-?":
print <<< EOS
使用法: rtcset.php [機能] [設定値]...
機能:
 -d 現在時刻を表示する
 -s RTCをシステムクロックと同期する
 -w RTCの時刻をシステムクロックへ設定する
 -a アラームの設定状況を表示する
 -as [m,h,d,w] [値]
 アラームを有効に設定する
   [m,h,d,w] 分,時,日,曜日の項目を指定する
 [値] を省略すると該当項目を無効にする
 曜日の値:日=0 月=1 火=2 水=3 木=4 金=5 土=6
 例: 10時30分に設定
 -as h 10
 -as m 30
 -ar アラームをリセットし、無効に設定する
 -t タイマーの設定状況を表示する
 -ts [値] [秒,分]
 タイマーを有効に設定する
 [値] 0-255(秒) 単位: [初期値=秒,1=分]
 -tr タイマーをリセットし、無効に設定する
 -h,-? 使い方を表示
 -v バージョン情報を表示

EOS;
 break;

 case "-v":
 echo "rtcset.php version 1.1\nCopyright (C) 2015 space laboratory\n";
 break;

}
?>

php rtcset.php -h で、ヘルプが表示されます。 アラームやタイマーの設定をして、シャットダウンを実行することで、指定の時刻に起動させる事ができるようになりました。

アラーム出力はRaspberry Piにリセットをかけるものですので、メインのソフトウェアで定期的にタイマーを更新するような処理を行うことで、システム異常停止の際に復帰させる、ウォッチドッグタイマーの様な使い方もできると思います。